蛍東洋医学研究所版 鍼道秘訣集

十三条.抜けない針の抜き方 Pdf版

抜針困難は、初心者に起こります。そこで、立て替えの針を二、三本用意しておきます。 初心者は、特に押手に注意します。押手を強く押すと、針に肌肉がまとわり付きません。 押手が弱いと、針に肌肉がまとわり付いて抜けなくなります。 抜針困難になると針医は心が動転して驚き、抜針できなくなります。
このような抜けない針を抜くには、抜けない針に構わず抜けない針の四方に針をするか、 抜けない針を手にもって患者の足の裏を掻きます。 足の裏を掻くと、掻いたところに患者の気が移るので、その時に針を捻って抜きます。 これは、抜けない針に患者の心が移っているためで、足の裏を掻くと患者の気が掻いたところに移るので針が抜けるのです。
そもそも、針を捻って抜くとこのような問題は起きません。
深く針をすると効果があると言って、邪気を通り過ぎるような針をすると同様に針が抜けなくなることがあります。 臓腑まで届く針をすると、臓腑を損ない患者が衰弱します。 邪気が軽い場合は針を軽くし、邪気が重いと針を重くして、邪気の程度に合わせて針をすると、 患者が衰弱することも針が抜けないこともありません。

難経では、四季に従って針の深さを変えるとされますが、夢分流ではこの考えを用いません。 難経には、春夏は気血が上に浮かぶので針を浅くするとしていますが、重病人に浅い針をしても全く効き目がありません。 また、難経には秋冬は気血が沈むので針を深く刺すとしていますが、病が軽い場合は針を浅くします。
病が軽いのに深い針をすると、邪気を通り越して健康な臓腑に針の影響が及ぶ場合や、臓腑を損なう場合があります。

邪気の状況に合わせて針をすることが夢分流の掟になります。
邪気に針が当たっているかどうかは、打つ槌の調子から解ります。
この条をよく理解して納得すれば、針が抜けなくなることもなく、病気も容易に治すことができます。

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